「カスタニュエラス・フィリグラナでは、我が社の伝統を守り続けています」 とカスタネットの手工芸家 マヌエル・ベラ・マルティネス“フィリグラナ”の孫娘であり、三代目のルシア・アルバレス・ベラさん。

「彼はカスタネット用のファイバーを発明しました。そして、あの頃から「フィリグラナ」(繊細な細工品という意味)と呼ばれ始めました。彼が創ったカスタネットは「フィリグラナのカスタネット」と呼ばれるので、その名前でカスタネットの内面に焼き印を押すことに決めました。フィリグラナという商標は1967年に登録されましたが、何年も前から、その名前は既に使われていたのです。」

「ファイバーをカスタネットの製造に取り入れると、打ち音が強くなり、耐久性も高まり、それまでのカスタネット史に一大変革をもたらしました。また、カスタネットの中を刳り貫く特別な手法を発明し、音が鳴りやすくなりました。(特別な共鳴箱と呼ばれる)その上40年間もカスタネットの起源について研究したのです。」

セビーリャの民俗博物館では「昔のフィリグラナ仕事場」というコーナーが展示されています(写真)。そこの壁には「ラ・チュンガ」、カルリトス・フェルナンデス・ビジャリン、ルイシジョ、フアニタ・レイナ、カラコリジョ、マヌエル・バルガス、メルチェ・エスメラルダ、ピラール・ロペス、ローラ・フロレス、マリエンマ、ヒタニジョ・デ・ブロンセ、ラファエル“エル・ネグロ”など、フラメンコの世界でトップスターである方たちの写真が掛かっています。

「フィリグラナ」の貢献で、カスタネットの製造技術が非常に進歩しました。また「フィリグラナ」のカスタネットは、前記のようなフラメンコ巨匠やセビーリャの大聖堂の「ロス・セイセス」団体などに使っていただいています。